第35回 未納問題について

08年の国民年金の納付率は過去最低になる見通しだとか。国民健康保険の滞納者も増えているのだとか。景気低迷の影響も当然あり、厳しい経済環境下で本当に支払う余裕がない人がいるのも事実でしょう。
しかし、十分に払えるお金がある人まで払っていないように思えて仕方ありません。そんな人に限って、「ずさんな役人や政治家を見ていると払う気になれない。」とか「国には頼らずその分貯金して老後は自分の力で生きる。」と言うような、未払いがあたかも自分のポリシーであるかのようなことを言ったり、挙げ句には「結局損をするのによく支払うね。」などと真面目に払っている人を小馬鹿にしたような発言をしたりします。ああ、いやだ。年金や保険料の支払いは個人のポリシーの問題ではなく義務ですよ、義務。その辺を間違ってもらうと困ります。
確かに限られた収入の中からの徴収は誰だって痛い。私などもかなり痛い。だけど自分にこう問いかけます。「吉田基晴よ。お前はお前の両親が今受給している年金額を返上して、そして同額を仕送りする事が出来るのか?」そう思えば月々の支払い額も納得できますし、制度のもとで互いに支えあってくれている見知らぬ誰かに感謝したいと思えます。

余裕はあるのに未払いの皆さん、見知らぬ誰かに負担をさせるのはやめましょうよ。せっかく生まれ育ったこの国なのだから一緒に良い国にしましょうよ。政治や制度上の問題なら少しずつ変える努力をすればいいんですから。