サイファー・テック代表取締役 吉田基晴のコラムです。
2011.8.1[ 第87回 ]
笑売がしたい

「愚者は食べ物の話をし、 賢者は旅の話をする」(開健の書で知ったモンゴルの古諺)
本当は、旅したこともない遙かドイツにて快挙を成し遂げた"なでしこジャパン"のお話しが書きたかった今回のコラム。
なんの事はございません。食べ物のお話しでございます。
愚者も愚者。食べ物の恨みのお話でございます。
先日、「クーポン共同購入サービス」を使ってハンバーグレストランで食事を致しました。
この手のサービス、個人的にはどうもしっくり来ないビジネスモデルなので敬遠しておりましたが、少しでも家計負担を抑えたいと考える我が家の大蔵大臣殿の購入を抑制するほどの知見を持ち合わせておらず、不安ながらもお店に入ったのでございます。
ところが…。
  • 地元のお客さんが通いそうな実力派っぽい店構え
  • 食欲をそそるハンバーグとソースの良い香り
  • 威勢の良い「いらっしゃいませ〜」の店員さんの声
妙なところで"食わず嫌い"だったりする自分の性分を恥じいりつつ、来たる巨大ハンバーグへ高まった私の期待は、空腹の愚者が発した「○○○のクーポンを持っています。」の一言で霧散いたしたのでございます。店員さんの表情が明らかに曇り、熱々鉄板ハンバーグが売りの店主の表情が一気に冷め切ったのでございます。
それでも食事ができた我が家は幸運だったのかもしれません。その後に来店したご家族はクーポン利用の定員オーバーを理由に食事を断られたのですから。
実に味気ない食事をいたしました。
同じ商売人として実に悲しい思いをいたしました。
我が家ではもう二度とこの手のサービスを利用しないという方針に大蔵大臣殿も同意いたしました。
新しいプロモーションツールの利用。
そこに思惑とのギャップがあったことは想像に難しくありません。
それでも、狙いあってプロモーションを打ち、そのプロモーションに反応してくださったお客さまには、通常のお客様と変わらぬ感謝を捧げるべきではありませんでしょうか。
私は、小さな商店の息子として育ちました。
お茶碗ひとつ150円というような小さな商売でございます。
しかし、両親は金額の大小に関わらず笑顔でお礼をしていたように思います。
ITサービスだかソーシャルだかフリーミアムだか、商売の建て付けはいろいろあれど、私はお客さまと笑顔で仕事する「笑売」を志向したいと思うのでございます。
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