第90回 ヴ・ナロード

先日、知人がロシア出張から戻られ、まだ見ぬロシアのお話しを伺いました。

魚鳥草木、女性やお酒にしか興味が無さそうな私でございますが、実は人並みには歴史好きだったりします。日本史、世界史なんでもござれでございます。
私の進んだ外国語大学の2次試験は英語と世界史の筆記試験でした。
真実は闇の中ではありますが、惨憺たる出来に違い無い英語とは異なり世界史は間違い無く満点だったと強く自信を持っています。
外国語大学に世界史で入学した私なのでございます。
こんな私には、使い古した山川出版の世界史用語集を引っ張り出して読み返すという密やかな楽しみがあったりします。
オイラ、案外ネクラな感じでしょ?(笑

知人のお話しに触発されたネクラが帝政ロシアや女帝エカチェリーナの人生や、ロシア革命などを振り返っておりましたところ「ヴ・ナロード(人民の中へ)」という懐かしい言葉に触れました。
「ヴ・ナロード」。
“怪僧ラスプーチン”と並び、あまり試験には出ないにもかかわらず妙に記憶に残るロシア史上の言葉です。

世界史を学んだ人なら、モニタの向こうで密やかに首肯してくださっていることを期待しております。

さてさて、大好きな歴史の話ということもあり興奮気味で前置きが長くなりましたが、近頃の私、自分なりの「My ヴ・ナロード」活動を心がけております。政治思想には一切関係の無いお話ではありますが「人民の中へ」の言葉を私なりに読み替えて、少しでも外に出て、日常生活とは異なる人とお会いし、お話しを伺いたいと思っています。
モニタの中、組織の中、業界の中…。狭い付き合いの中では感じられない刺激を受けたいのです。

己の中の思考のみでは高みに上れるような頭脳を持たない私には、内なる世界の外にのみ、新たな気付きと新しい価値があると思っています。

さて、今夜も…。