第103回 小さな努力の継続

この度、私の生まれ故郷である徳島県美波町に新オフィス「美波Lab」を設立することになったため、打ち合わせなどで頻繁に里帰りし地元の皆さんとお会いすることが増えました。設立に向けては地元の皆さんに有形無形の多大なご支援を頂いておりますこと、この場を借りてお礼申し上げます。

美波町の皆さまのご厚意の背景には、漁業と農業の小さな田舎町に進出するIT企業への期待もあるのでしょうが、「○○の息子がやることであれば応援してやろう」というような両親が美波町で培ってきた信頼関係が大きな力になっているように感じています。
自分の親のことは案外知らないもので、父が通学の子供達が事故に遭わないように毎朝小さな旗を持って近くの交差点に立っていることを最近になって知りました。仕事でもなければ、どこかで決まった役目でもないようですが、毎日のように交差点に立って交通整理をしているようです。
地元の人から「ああいうことは、簡単にできるようでできないよ。」という言葉をいただき、照れくささとともに、実に大切なことを教えられたように思います。

何か新しいことを立ち上げそして広げていく際には、注目と話題を喚起するような派手な側面も鍵になるのでしょうが、真にそこに根付き信頼を得られる存在になるのはこうした小さな努力の継続なのだと改めて気づかされました。
未だに両親や周りの人たちの応援のおかげでなんとか成り立っている私ですが、その時の自分にできる努力をしっかりと継続していこうと思っています。