第132回 芸事

「踊る阿呆に見る阿呆。同じ阿呆なら踊らにゃ損々。」

徳島の夏と言えば“阿波おどり”。
徳島育ちで腕に多少覚えのあるIT社長、久々に踊る阿呆になろうと、本社を移した徳島県美波町の地元チーム“うしお連”の阿波おどり練習に飛び入り参加してみました。
よかったのは意気込みだけ。
経年劣化?で失われたリズム感と鈍りきった身体のせいで、たった15分程度で声も出ないようなグロッキー状態になってしまいました。

意気消沈で、見る阿呆側にまわったIT社長。
3歳ぐらいの小さな子供たちから小学生、中学生、そして大人。
世代を超えた数十人が、少しでも上手になりたいと願い、汗だくになって練習する姿を眺めていました。
子供たちは苦しい練習の中でも笑顔を絶やさず、先輩達からの時に厳しい指導に「はいっ」と元気な返事でこたえ、そして大人たちは踊りの技術に加えて、礼儀作法も教えていました。
そんな姿に思わずホロリとしてしまいました。

“たかが阿波おどり、されど阿波おどり”。

芸事を通じて、こうしたコミュニティが形成されている地方をあらためて素敵に思いました。