サイファー・テック代表取締役 吉田基晴のコラムです。
2016.5.16[ 第202回 ]
メッセージカード

「お礼やお詫びの言葉を伝えられなかった」
「なぜ、もうひと手間かけられなかったのだろう」
大切なことができなかった故の後悔が、仕事の上でも子育てにも暮らしの中にもあります。
実にお恥ずかしい失敗談ではありますが、素晴らしい対応を受けたのでご報告致します。
迷彩服にゴーグルにブーツ。趣味のサバイバルゲーム用のグッズを手荷物として飛行機に預けようとした際の出来事でした。
私のスーツケースには、入れていないはずの拳銃型モデルガンが紛れ込んでいたのでございます。
検査場。X線検査のモニターを見ていた方の動きが止まりました。
妙なザワザワが関係者の間に走りました。
検査員の男性が抑制の効いた小さな声で「お客様のお荷物に銃のようなものが映っております」と伝えて下さいました。
想定していなかった事態に慌てたのはむしろ私。
玩具の拳銃であることを証明しようと、慌ててスーツケースの中からモデルガンを取り出した瞬間、その場の空気が凍りつきました。いつも優しい笑顔をたたえているグランドスタッフさんの表情にも怯えが見えました。
空港。人相の悪い中年男。拳銃。
世が世なら、国が国なら私はその場で射殺されていたのかもしれません。
猛省しながらの搭乗タラップでANAのスタッフさんが私にかけよりメッセージカードを渡して下さいました。
微妙な空気にしたのはこちらであり。
出発前の忙しい中にも関わらず。
混雑する乗客の中から私を見つけ出し。
相手を気遣って、手間をかけても相手に伝わるカタチにする。
できそうでできないこと。私ができなくて後悔していること。いつかはできるようになりたいこと。
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