第212回 共通のゴール

美波町日和佐地区生まれ育った人も。移り住んできた人も。美波Labのメンバーも。
日和佐人にとってこの時期は「ちょうさ祭り」抜きには語れません。
宵宮は延々町を引き回し、本祭りは 1t ほどある屋台を担ぎ上げて太平洋に飛び込む。
自嘲気味に「ドM祭り」と言うほどそれは過酷なお祭りです。
年齢も素性も違う50人の男たちが集い、この日ばかりは明示されていない共通のゴールと、定義されていない美しさを求めてただひたすらに声を張り上げ、ただひたすらに汗まみれになって、ただひたすらに担ぐ。
ちょうさ祭り

友よ その昔 俺たちは汗をかいた
友よ その昔 俺たちは西陽を追いかけた
友よ その昔 俺たちは土の匂いをしてた
友よ その昔 俺たちは守るために走ってた  (引用 長渕剛「友よ」)

子どもの頃追いかけたもの。
学生の頃追い求めたもの。
大人になると忘れてしまうもの。

お祭りにはそれがある。
そんな時間がとてつもなく嬉しい。