第236回 200年続くもの

日和佐八幡神社と赤松神社、当社が所在する美波町日和佐地区の2つの神社の秋祭りに参加させて頂きました。

日和佐八幡神社秋季例大祭の“ちょうさ(太鼓屋台)”
日和佐八幡神社秋季例大祭の“ちょうさ(太鼓屋台)”

八幡神社氏子のひとりとして“ちょうさ”を担いだ後、静かな山里の赤松神社に足を運びました。

赤松神社
赤松神社

鎮守の巨木に囲まれた境内で、地域の有志が作った“吹筒花火”が火を噴きました。
「どしたん できたん」「どしたん できたん」。
花火の下、火の粉を浴びて駆け回る若者衆のかけ声が響き渡りました。

吹筒花火の火花を浴びる若者衆
吹筒花火の火花を浴びる若者衆

日和佐八幡神社の“ちょうさ(太鼓屋台)”も、赤松神社の“吹筒花火”も確認出来る歴史は江戸時代。
誰かが始めた秋の感謝のかたちが、世代を超え、100年200年と続き、今私たちを楽しませてくれています。
世紀を超えて続くものを創った人たち。
守りながら、変えながら、数々の困難を超えて今に繋いだ人たち。

赤松神社からの暗く静かな帰り道。
「時代を超えて続くかもしれない“本物づくり”にたずさわる意思はあるのか?」
「先達から預かったバトンを次の世代に渡している自覚はあるのか?」
自分に問うてみました。

季節も終わりのコオロギが、足下でチリリと鳴きました。