第75回 寒い夜のお話し

今年はここ数年温暖化で騒いでいたことを忘れるぐらい寒い毎日が続きます。
マスコミで温暖化のニュースを見かける事が減ったように思うのは気のせいでしょうか?
CO2増大のお話しもエコのお話しも、結局目の前の現象だけを捉えた大騒ぎなのだとすればちょっと恥ずかしくなっちゃいますね。

四国生まれの私でも昔はもっと寒かったように記憶しています。暖房器具や衣服の違いもあったのでしょうが霜焼けを作る友達もたくさんいました。

真冬の思い出と言えば、一緒に寝ていた父親が夜中に起きて、凍てつくような外に出掛けて行ったことです。
当時私の父は田舎町で小さなプロパンガス販売店を営んでいました。
ガス切れなんて今の生活では感覚的に判りませんが、ガス切れが起こると炊事機器だけでなくお風呂も暖房機も止まってしまいます。
真冬の夜中、大晦日だろうが元日だろうが父は電話一本あれば何十キロもあるガスボンベを配達に行っていました。きっと辛いだろうに文句も言わず運んでいました。
「この寒いのにお客さんがお風呂に入れなかったら困るだろ。」と言っていました。

昭和のプロパンガス販売業と21世紀のセキュリティソフト開発会社。
時代も業種も違うけれど、仕事の在り方、人としての在り方はまだまだ父に学ぶことがあります。(照れくさくてそんな会話は無いけれど)

思い出すと、寒い冬の温かい思い出です。