第122回 雪の成人式

2013年の成人の日は私の10年強の東京ライフで最も激しい雪でした。
積もった雪の上を、慣れない草履でキャッキャ言いながら歩く振り袖の女の子たちを、倍以上生きたおじさんは可愛くて微笑ましくて見つめていました。失敬しました。
せっかくのハレの日に残念だっただろうけど、きっと一生忘れられない日になったね。
とある調査結果によると、君たち新成人のほとんどがきちんと自分の夢を持っていている一方で、24歳頃には自分の限界や制約事項を知って夢を諦めるのだってね。
その頃の私などは特段の夢もなく、どうすれば毎日を安楽に生きられるかだけを考えていて、24歳の諦めも意識したこと無いよ。そんなぼんやりした生き方を送ってきた私だけれどひとつ伝えておきたいと思うよ。
夢もなかったおじさんは40を超えた今、使命感とともに溢れ出すくらいの夢とやりたいことに囲まれて生きているよ。
どうやら夢なんぞはいつだって生まれてくるし、いくつになっても持てるものみたいだよ。
若い頃には見えなかった世界も見え、実現の可能性だって経験や経済的な力も備わって大きくなっている。
何より、若い頃は独力で勝ち取るイメージの強い”夢”だけど、大人になってからの”夢”は誰かと一緒に見たり、誰かと一緒に歩んだり、誰かの為の”夢”だったりするから、もっと強くて素敵な夢になってことも多いよ。

今、夢が無い子も大丈夫。これから挫折があっても大丈夫。
「あれは無駄、これは得」だとかあまり考えず、少しおしゃれをして、人を好きになって、友達を大切にして、楽しくやって下さい。きっと全てが夢と夢の実現に繋がります。