第55回 馬には乗ってみよ、人には添うてみよ

今日から4月。
学校に入学した人、新たに社会人になった人、新しい部署に移った人・・・。
立場は違えど、たくさんの新人さんの季節です。
2010年の4月1日、表面上の私の立場は何も変わらなかったけれど、そんな新人さんのフレッシュな気持ちを想像して、社会人15年目の”心の新人”でありたいと思います。

今日は、そんな”心の新人”から、このコラムを読む僅かな数の新社会人の皆さんに小さなアドバイスをお贈りしたいと思います。

書店にはビジネス本が平積みされていますし、小さな検索窓に入力すれば誰かの成功体験・失敗体験がすぐに得られます。実体験なしでも判った気になれる時代になりました。また、仕事で使う契約書などのテンプレート(雛形)なども無料で簡単に手に入る時代です。実力無しでもそこそこのレベルのアウトプットが出せる時代になりました。
便利な時代になったものです。
しかし、私が僅か15年間の社会人経験や数年の会社経営の中で最も実感があるのは、「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ」の格言です。どんな人ともまずは会ってみましょう。どんな仕事もまずは自らの手でやってみましょう。その時は手間と時間がかかるかもしれないけれど、恥や冷や汗を人よりかくかもしれないけれど。
実体験を伴う手触りのある感覚は、いつか必ず活きてきます。その感覚の有無は、いつか必ず机上ばかりで仕事をしている人との差を生みます。あなたが思っているよりもきっと早く。