第133回 雨もまたよし

先日、防水施工業を営む若者とお酒をご一緒しました。
梅雨のど真ん中。
自称“晴れ男”の私の力も及ばず、次の日も予報は雨でした。
雨の日は防水施工作業ができないと聞いていた晴れ男、「雨が降っては商売あがったりだね」などと知ったような口をきいたのでございます。
すると若者は「確かにそうですけど、雨が降らないなら防水屋なんて必要ないですよ」とカラリとした笑顔で返してくれました。

この当たり前のお話しが妙に心に刺さり、彼と別れたあともずっと考えさせられました。
いまだに私は「いつも得をしていないといけない」と思っている欲張りさがあり、彼の言葉が自分のこの身勝手さにあらためて気づかせてくれたように思います。
ありがとう。
私にはこういう素朴で当たり前のお話しがありがたい。