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DRMの種類、各メディアにおけるコンテンツ保護の機能を解説

DRMの種類

はじめに

デジタルコンテンツを海賊版などの被害から守るためのツールとして、DRM(Digital Rights Management)があります。

本記事ではDRMの主な役割と保護できるメディアの種類について詳しく解説します。

DRMの利用を検討している方や、DRMについて理解を深めたいマーケティング担当者の方は参考にしてみてください。

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そもそもDRM(デジタル著作権管理)とは

DRMとは、デジタルコンテンツの著作権を保護するための仕組みです。特定の技術を指し示すものではなく、デジタルコンテンツにおける著作権保護の仕組み全般をDRMと呼びます。

基本的な仕組みは暗号化ツールによってコンテンツを暗号化し、許可したユーザーにのみ復号キーを配布することで、コンテンツの視聴ができるようにしています。

DRMの仕組みやメリットは別の記事で詳しく紹介していますので、そちらもご覧ください。

「DRMとは?」の記事を見る

DRMの主な役割

DRMの主な役割

DRMがデジタルコンテンツの著作権を保護するために果たす役割は様々です。

本章ではその中でも主要なものを5つ紹介します。

  • コピー利用の防止
  • コピー回数の制限
  • 利用可能な期間・回数の制限
  • 画面キャプチャの防止
  • 印刷可能範囲の制限

それぞれ順番に見ていきましょう。

コピー利用の防止

コピー利用の防止はDRMの中核的な機能の一つです。コピー利用の防止には、コピー自体を防ぐコピーコントロールと利用を制限するアクセスコントロールの2種類があります。

コピーコントロールでは、ユーザーがコピーしようとすると、エラーが表示されたりコピー自体に失敗したりすることで不正なコピーを防ぎます。アクセスコントロールは、コピー自体は可能ですが中身を暗号化することで、許可されたユーザーだけが視聴できるようにする機能です。

コピー回数の制限

コピー自体は可能でコピー回数を制限するDRMの機能には、「コピーワンス」と「ダビング10」の2種類があります。「コピーワンス」は、特定メディアへのコピーを一度だけ許可する機能で、コピーしたコンテンツを、さらに別のメディアへコピーすることを防ぎます。

「ダビング10」は10回までのコピーを許可する機能で、10回目のコピーを行うと、コピー元のデータが削除(ムーブ)されます。どちらの機能も、主にデジタル放送番組の著作権を守る文脈で活用されています。

利用可能な期間・回数の制限

視聴可能な期間や回数をあらかじめ設定する機能です。ユーザーはコンテンツ視聴用のURLからアクセスし、指定された期間や回数を超えると視聴できなくなります。コンテンツの視聴だけでなく、ダウンロードについても同様の制限が可能です。

他にも、ライセンスごとに有効期限を設定して、視聴可能な期間を制限する手法もあります。

画面キャプチャの防止

コンテンツの視聴中にスクリーンショットや画面録画を行っても真っ黒な画面しか保存できないようにするなど、画面キャプチャをDRMが制限する機能です。サードパーティ製のアプリケーションやスニッピングツールなどによる画面キャプチャを制限できるため、不正なコンテンツの複製が防げます。

印刷可能範囲の制限

コンテンツを印刷することによる複製もDRMは防止可能です。印刷自体の禁止や印刷可能な範囲の設定ができ、画面キャプチャの防止機能と併せて用いられることが多いです。

この機能は主に電子書籍やPDFなどの形式で配信されるコンテンツに活用されています。

DRMで保護できるメディアの種類

DRMで保護できるメディアの種類

次にDRMの種類を著作権保護が可能なメディアの種類別に9つ紹介します。

  • 電子書籍
  • PDF
  • 音楽用CD
  • ダウンロード型音楽配信サービス
  • 音楽・映像のストリーミング配信サービス
  • 地上デジタルテレビ放送
  • DVD・Blu-ray Disc
  • 家庭内LAN
  • HDMI

各メディアでDRMの機能がどのようにコンテンツを保護しているのか詳しく解説します。

電子書籍

電子書籍では各ストアが採用しているDRMを用いてコンテンツを暗号化しています。ユーザーはストアが定める端末やアプリケーションからデータを復号することで、電子書籍が読めます。

ユーザーは定められた方法でのみ電子書籍にアクセスできるため、電子書籍を読む権利のみ購入している状態です。紙媒体の書籍を購入して書籍自体を保有する場合とはユーザーの利用可能な範囲が異なる点が特徴といえるでしょう。

電子書籍に特化したサイファー・テックのDRM「CypherGuard EPUB」はEPUB表示のライブラリを独自開発していますので様々なデバイスやプラットフォームに対応可能です。

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PDF

PDF内のコンテンツや社内文書などの機密情報もDRMが保護します。PDFの閲覧権限をメールアドレスやIPアドレスの指定などの方法で制限し、閲覧が許可されたユーザーのみしかアクセスできないように制限が可能です。

PDFファイルに購入者情報や注文情報を透かしとして入れることで、不正な複製や配信を防ぐソーシャルDRMという方法もあります。

社内文書や機密情報、各種マニュアルなど流出を防ぎたい企業のPDFファイルは「CypherGuard PDF」がおすすめです。社内IPアドレスを制限して閲覧者を限定できる「CypherGuard社外秘PDF」もあわせてご検討ください。

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音楽用CD

音楽用CDにはSCMS(Serial Copy Management System)やCCCD(Copy Control Compact Disc)というDRMが活用されています。

SCMSは、CDからMDやCDからCDへの私的利用を目的とするコピーを一度だけ許可する機能です。しかし、PCに音楽用CDを取り込めるようになったことによって、あまり活用されなくなりました。

CCCDはこの事態への対策として登場した、一度のコピーも許可しないように制限をかける機能でしたが、音質の悪化やプレーヤーへの悪影響などから利用されなくなっていきました。

ダウンロード型音楽配信サービス

ダウンロード型の音楽配信サービスにおいては、認証端末にのみコンテンツの再生を許可するMagicGateや、ファイルを暗号化して他の端末への転送を防止するOpenMGといったDRMが活用されていました。

しかし、著作権保護機能が高まる一方でユーザーの利便性が低下していた側面もあったため、一部音楽配信サービスではDRMを用いないDRMフリーで音楽配信を行うといった動きが出てきています。ただ、DRMによる制限がない場合でも私的利用の範囲を超えて、コンテンツの複製や販売は違法です。

音楽・映像のストリーミング配信サービス

音楽・映像のストリーミング配信サービスでは、DRMを活用し登録ユーザーのみがコンテンツを視聴できるよう制限しています。コンテンツを暗号化して、ユーザーが視聴する際に端末へ復号キーを配布します。海賊版配信などの不正利用防止のため、ユーザー端末に視聴したコンテンツのデータは残りません。

また、あらかじめスマートフォンにコンテンツをダウンロードする「オフライン再生」機能を利用するユーザーには、ダウンロードしたコンテンツに対してDRMを用いて制限をかけています。

ダウンロード型の動画や音楽コンテンツのDRMには「CypherGuard Player」がご活用いただけます。近年ではデジタル教材を扱う教育現場や企業の研修動画にもDRMの活用が広がっています。

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地上デジタルテレビ放送

有料放送において契約をしたテレビのみが放送を受信できるよう、放送受信機器にB-CASカードが挿入されています。ユーザーはB-CASカード内にある復号キーを利用して暗号化されたコンテンツを復号することで視聴が可能です。

また、ハードディスクなどに録画された番組については、ダビングを行う際に「コピーワンス」や「ダビング10」によるコピー回数に対する制限がかけられています。

DVD・Blu-ray Disc

DVDやBlu-ray Discには、CSSやAACSといったコピーガードのためのDRMが用いられています。CSSは主にDVD、AACSはBlu-ray Discのアクセスコントロールを行うDRMです。

しかし、暗号化キーの流出や暗号の解読などの事態を受けて、現在はより強固なセキュリティが組み込まれたAACS2.0やBD+、BD-ROM Markといった技術が用いられています。

家庭内LAN

家庭内LANを活用したコンテンツ視聴にもDRMは活用されています。たとえば、リビングのレコーダーで録画した番組を寝室のタブレット端末で再生したい、といった場合に家庭内LANによるネットワーク伝送が行われます。

このとき、家庭内のネットワークからコンテンツが流出しないよう用いられているのが、DTCP-IPというDRMです。DTCP-IPは、家庭内LANに接続されている端末に対してコンテンツの視聴を許可し、外部へのコンテンツ流出を防ぐ仕組みです。

さらに2012年にはDTCP+という技術が採用され、スマートフォンや自動車内の端末による外出先での視聴も可能になりました。

HDMI

パソコンなどの映像再生機器(入力側)からディスプレイなどの表示機器(出力側)へHDMIによるコンテンツの伝送を行う際、不正に複製されないようHDCPというDRMが用いられています。HDCPは映像再生機器と表示機器の間で送受信されるデジタル信号を暗号化するDRMで、コンテンツを視聴するには再生側と送信側の両方ともHDCPに対応していることが必要です。

DRM以外の著作権保護やアクセス制限の仕組み

その他の著作権保護やアクセス制限の仕組み

デジタルコンテンツを不正利用から守るために、著作権保護の仕組みはあらゆるところで活用されています。

本章では、DRM以外の著作権保護やアクセス制限の仕組みを3つ解説します。

  • ソーシャルDRM
  • IRM(Informaton Rights Management)
  • ドメイン・IP制限

それぞれ順番に見ていきましょう。

DRMフリー・ソーシャルDRM

DRMフリーとは、暗号化などのDRMの仕組みが組み込まれていないコンテンツを指します。前章で紹介したダウンロード型音楽配信サービスなどで取り入れられつつありますが、著作権法上の取り扱いはDRMが組み込まれている場合と同様のため、ユーザーが私的利用以外の目的による複製などを行った場合は著作権侵害に該当する可能性があります。

また、DRMフリーから派生した不正利用防止の仕組みとして、ソーシャルDRMが挙げられます。例えば電子書籍やPDFに透かしをいれて印刷した際には、透かしであることがわかるようになります。あるいは、ユーザーの個人情報や購入情報をコンテンツ内部に埋め込むことで、不正に複製・販売を行うとそれらの情報も一緒に出回ってしまうため不正利用の抑止が可能になるという方法もあります。

ソーシャルDRMやDRMフリーの良い点として、専用のビューア―でなくても視聴できるため、ユーザーにストレスを与えにくい点もあげられます。

IRM(Informaton Rights Management)

IRM(Informaton Rights Management)は、社内資料や機密情報を外部からの不正アクセスや情報漏えいから守るための仕組みで、デジタルコンテンツをユーザーの不正利用から保護するDRMとは目的が異なります。ファイルの暗号化とアクセス権の設定によって、外部からの不正アクセスを受けた場合であっても第三者はファイルを開けず、被害を抑えることが可能です。

また、アクセス権があるユーザーに対してもファイルの編集や印刷、アクセス可能な期間を細やかに設定できるため、内部のユーザーに必要以上に権限を与えず、内側からの情報漏えいも防げます。

ドメイン・IP制限

ドメイン制限によって、ユーザーは指定されたサイト以外ではコンテンツの視聴ができなくなります。そのため、万が一コンテンツが外部へ流出しても不正利用を防ぐことができます。

また、IPアドレスの制限では、特定の企業内など指定されたネットワーク以外からのアクセスを制限することが可能です。そのため、コンテンツを視聴するためのURLが外部に流出しても、許可された環境に出入りできるユーザー以外が不正に視聴することはできません。

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DRM活用のメリット

DRM活用のメリット

DRMの活用によって、デジタルコンテンツの著作権者や配信サービス事業者の権利・利益を守ることができます。これまでに紹介したコンテンツの暗号化や画面キャプチャの制限などのDRMが持つ機能を活用すれば、不正利用を防ぎながらデジタルコンテンツの配信サービスが提供可能となるでしょう。

また、DRMで視聴可能な端末にだけ復号キーを配布することによって、サブスクリプション型配信サービスでも活用され始め、世界的に有名な動画配信サービスでも、アカウントの使いまわし対策に使われています。

DRMのメリットについては別の記事でも紹介しています。こちらもあわせてご覧ください。

「DRMとは?」の記事を見る

DRMの選び方|配信形態やユーザーの満足度に合わせる

DRMの選び方

最後にDRMを導入するにあたってツールの選び方についてのポイントを3つ紹介します。

  1. 配信形態にあったDRMを選ぶ
  2. DRMの技術レベルで選ぶ
  3. ユーザーの満足度を意識して選ぶ

それぞれ順番に解説します。

1. 配信形態にあったDRMを選ぶ

前章で解説したようにDRMには多くの機能があるため、自社が扱うデジタルコンテンツの種類と配信形態に合った機能を有するDRMを選定することが重要です。

自社の配信するコンテンツ配信形態からどのようなセキュリティリスクに備えたいのか、そのためにどのような機能が必要なのかをしっかり検討したうえで導入するツールを選びましょう。

2. DRMの技術レベルで選ぶ

技術レベルの高さも選定基準として重要です。高い暗号化技術によって悪意のあるユーザーからコンテンツの著作権を守れるDRMを選ぶ必要があります。DRM開発を行う企業の開発実績や歴史の長さ、日本製か海外製かといった視点でツールを選びましょう。

3. ユーザーの満足度を意識して選ぶ

DRMは不正利用を防ぐための機能が豊富にありますが、過度に対策を取ると純粋にコンテンツを楽しもうとするユーザーの利便性を損ねてしまう可能性があります。悪意のある操作を防ぎながらユーザーの使いやすさも確保できるツールを選定するようにしましょう。

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まとめ

今回はDRMがデジタルコンテンツを視聴する各メディアにおいて果たす役割や種類について解説しました。DRMはあらゆるメディアで活用されていて、デジタルコンテンツの配信に欠かせない機能となっています。

コンテンツ配信事業者の方にとっても、DRMを導入していることが著作権者に対して信頼性を高めるアピールポイントになります。本記事を読んでDRMの導入を検討される場合はサイファー・テックにご相談ください。

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